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STAFF Blog

2017/02/28

今の日本に、何か足りない議論軸

316 今の日本に何か足りない議論軸
 少し前の話題。
「フランスのパリにある高級百貨店ギャラリー・ラファイエット系のBHVマレ店がフランス国内初の日曜営業を開始した」というニュースを目にした。最初は意味がわからず、すぐに理解することはできなかったが、調べてみるとパリの百貨店はこれまで平日の営業のみであり、日曜日は閉館していたのだという。
「百貨店の日曜営業は当たり前」という感覚の私からすると耳を疑う話である。
今回はマクロン法というフランス国内の経済成長・経済活動振興に関する法案による日曜営業の規制緩和を受けたものだとか。しかしこの規制緩和により百貨店は組合との労使交渉を重ねたが、多くの組合は日曜営業開始のための交渉に合意せず、唯一BHVマレ店が日曜勤務に100%の割り増しや1日当たり55ユーロの託児支援金を払うなどの条件で合意したのだという。
しかしBHVマレ店でさえ、日曜日に空いているテナントは少なく、多くのテナントは閉店しているそうだ。
ニュースではそこで働く従業員の声をインタビューしていた。
割り増しで賃金がもらえるのは有難いという意見もあれば、日曜日は家族や自分の好きなことをしたいから休みたいという声もあった。
フランスらしいニュースだと感じたが、お国柄が違えば商い慣習も随分違うものだ。
さて国内でも今年の2月24日から、プレミアムフライデーが始まる。これは月末の金曜日には15時を目処に退社し、消費を喚起しようという試みだ。積極的な参加を社員に呼びかける企業がある一方で、顧客対応を理由に導入に慎重な企業も多く、対応は分かれているようだ。
休みより仕事を優先しろと言うつもりはないし、早く帰って消費が上がるとすればそれは歓迎すべきことだ。それによって消費にどのくらいの影響があるかは疑問だが、何も取り組まないよりはマシなのかもしれない。
毎年行われている有給休暇の国際比較調査(エクスペディアが調査)で、世界28カ国18歳以上を対象に調査をした結果が公表されているが、それによると日本は支給日数に対し消化率は50%で最下位であった。
ブラジル、スペイン、フランス、オーストリア(いずれも経済的に困窮している国だが)、香港は取得率100%、アメリカでも80%である。調査結果では有給消化率が世界一低いにもかかわらず、なぜか「休みが不足している」と感じている人の割合もは3割程度とこれも世界一低いというデータもあったが、逆に休みを取ることに罪悪感を感じている人が6割にものぼるというデータもあった。
休みが少ないとは感じていないが、有給などを取得するには職場の空気がそうはさせないものになっていると、調査結果は結論づけている。
私は大学中に営業職のアルバイトを経験し、その後、自分で仕入れて売るという個人事業をやっていた。程なく実家に戻り親の会社へ就職し、起業したこともありサラリーマンの経験がない。だから私が仕事を辛いとか苦しいと思ったことがあったとしても、純粋にサラリーマンの気持ちがわかるか、と言われれば確かにわかっているつもりでも意識の乖離はあると思う。
しかしすべては表裏一体である。休みを増やし人生を豊かにする議論をする一方で、時間に縛られない働き方や仕事を通じて成し遂げることの素晴らしさも議論をしてほしいと思う。
このままでは仕事は人生を削るだけで、できるだけ仕事をしない方が良い人生を送ることができると勘違いする子供が育ちかねないのではないか。
仕事は嘘をつかない。それに逃げ腰になっている人と、それを横目に馬車馬のように走り、ガツガツ仕事をする人との仕事格差はおそらく開く一方だろう。収入格差もますます広がるだろう。
私は休みたい人は遠慮せずに休み、人生を謳歌してほしいと思う。しかししかし仕事を通じてしかできないことを目的にしている人は時間など気にせずに仕事をすべきだ。そして社会に足跡を残してほしい。
アリとキリギリスを思い出した。今日の楽しさは大切だが、どうも今の日本国内の議論には根本的に何かが足りない気がするのは私だけだろうか。

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