(4)悲観的に計画し楽観的に行動する(2026.4.27)
昨今のインフレ、中東情勢、金利上昇と、社会の変化の振れ幅が大きい。
弊社も仕入れ各社から、各商品の受注停止、納期遅延、値上げの連絡を矢継ぎ早にいただいており、現場では即時対応を余儀なくされている。特にシンナー、油性塗料、コーキング材、シーリング材といった石油化学系の副産物については、深刻な状況になってきつつある。それでもなんとか現場を円滑に施工し、完工までこぎつけるため、協力会社の皆さまとともに最大限の努力をしているところである。
驚いたのは、ある情報に触れたときだった。
中小工務店が5月以降の新築着工に目処が立たない、という話はかねてから耳にしていた。しかし先日、日本を代表する某ハウスメーカーも、秋以降の着工に影響が出ると言っていた。資本規模が何百倍も違うはずの超大手と、私たち中小との差が、わずか数ヶ月しかない。このことに、正直驚いた。
影響は住宅業界だけではない。報道によれば、医療現場ではホルムズ海峡の緊張を背景に、医薬品や医療機器の供給不安が広がり始めているという。観光の分野でも、燃油サーチャージの上昇や航空便の運航見直しを通じて、インバウンドの足取りに変化が出てきている。高山市でも、この夏の観光動向は注視が必要な局面に入ってきた。ひとつの地政学的緊張が、住宅資材、医療物資、そして観光客の流れという、まったく異なる三つの領域に、ほぼ同時に波紋を広げている。このこと自体が、今回の変化の特徴だと感じている。
どの企業でも、プランAからプランCまでを綿密に計画されていると思う。弊社でも日々アップデートしながらプランを執行しているが、中長期的な解決策は、正直まだ見えていない。今はバックヤードを充実させ、現場を止めないこと。この短期的、超短期的な対策に集中している。
今後、制度融資や各種助成金、補助金など、政府の手助けもあるのだろうか。
私たちはこれまで、与えられた環境の中で最大のパフォーマンスを出す、という気持ちで経営をしてきた。しかし今回は、はるかに自分たちの手に負えないところで物事が進んでおり、正直、居心地の悪さを感じている。
それでも、振り返れば私たちはいつも、困難をプラスに切り替えてきた。2014年の消費増税も、2020年からのコロナ禍も、結果的にはすべてプラスに働いたと思っている。
2014年の増税時、当時売上の7割を占めていた新築事業を思い切って手放した。リフォームへ主軸を移し、名古屋にメンテナンス部隊を残して、営業の主戦場を岐阜県に集約した。いま思い返しても大きな決断だったが、その後、売上は当時の2倍以上になった。新築という大きな柱を失ったからこそ、リフォームという次の柱を太くせざるを得なかった。手放したからこそ、得られたものがある。
2020年のコロナ禍では、組織のあり方そのものを見直した。「現場に社長がいるべき」という、長年当たり前だった前提を外し、高山と岐阜、それぞれに取締役社長を置く体制へと大きく舵を切った。当時は手探りだったが、あのとき組織の骨格を作り直しておいたことが、今になって効いてきている。外部環境が揺れても崩れない骨組みは、穏やかな時期には決して作れない。
こうして振り返ってみると、困難そのものが転換を強制し、その強制が結果的に次の成長の土台になってきた。そういう手応えがある。
ここで、少し言葉を選び直したい。
よく「ピンチをチャンスに変える」と言う。私もずっとそう思ってきた。けれど最近は、少し違う感覚を持っている。
ピンチをチャンスに変えるのではない。ピンチとチャンスは、同時にやってくる。変えるのではなく、同じ出来事の裏側に、最初からチャンスが貼り付いている。そう捉えるほうが、実感に近い。
だとすれば、問うべきは一つだ。
この困難と同時にやってきているものは、いったい何だろうか。
答えは、まだわからない。ただ、この問いを抱えたまま日々の判断を重ねていくこと自体が、次の局面への備えになるという気がしている。
計画は悲観的に、行動は楽観的に。
やれることを粛々とやり、準備を整え続ける。そして行動し、前へ進み続けるだけである。
最高経営責任者 蜘手 健介
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