(18)自由になれた気がした15の夜(2025.8.14)
先日、運転中にラジオから尾崎豊の「15の夜」が流れてきた。
尾崎豊が26歳で突然死したのは1992年。私は21歳、世の中に疑問を抱いていた学生の頃。訃報を知った時の驚きと「天才の最後は呆気ないものだな」と感じたのを思い出した。
(懐かしいな)と思い耳を傾けていたら
「100円玉で買える温もり 熱い缶コーヒー握りしめ」のフレーズが出てきた。
調べてみると「15の夜」が発表されたのは1983年。今から42年前だ。
当時の自動販売機の飲み物はほぼ100円だった。今は缶コーヒーが130円〜140円だから価格は3〜4割上昇したことになる。確かに小さくない値上げ幅だが、40年間でその程度か、とも思えた。(当時は消費税もなかった)
ちなみに40年前、1グラムの金の価格は2700円程度だったが2000年前後に1300円まで下落。その後、上昇し現在は1万7000円の後半となっている。タバコは当時1箱150円程度、今は500円を超える。缶コーヒーとは比べ物にならないくらいの値上げだ。
賃金も大きく伸びた。先日、中央賃金審議会で2025年度の最低賃金の目安を全国平均で1118円と答申。東京や神奈川では1200円台、一番低い都道府県でも1000円を超えるのは確実になった。調べてみると「15の夜」の時は1983年、当時の最低賃金(加重平均)は411円だったから、今は約3倍になっている。
大阪で万博が開催されているが聞くところによるとアルバイトが時給2000円だという。その影響もあり大阪市内の飲食店などアルバイトが足らない、もしくは時給を上げざるを得ないと耳にした。イベントが盛況なのはいいことだし成功してほしいと願うが何事にも副作用はあるものだと思った次第。
閑話休題。
40年間の間、気候や暮らし方も変わった。8月11日現在、九州地方では前線の影響で熊本、福岡、長崎などで線状降水帯が発生。強烈な大雨になっており行政は警戒を呼びかけている。
線状降水帯という言葉も昔からあったのかは不明だが、最近は天候が「豹変」するように変わる。鹿児島に方から聞いたが雨が降り始めて災害級になるのにあっという間の出来事だったという。
今年も暑い夏といえばエアコン。飛騨高山ではここ10年ほど前はエアコンを利用しても一夏に1週間程度でそもそも設置してなかった家も珍しくなかった。設置していても使用頻度が少ないため20年、30年と使い続ける家庭もあったが、最近の夏は暑く、冬も初期にはエアコンを利用するため消耗するようになり、エアコンの取り替え需要も増えてきた。
先日「エアコンって一生物ではないんですね。故障したら修理するものだと思っていました」と聞いた。もちろん修理して直るならそのまま使用してもいいが、省エネ効率も能力も高くなっているし最近はお値打ちな商品もあるのでいっそのこと交換した方がいい。
「エアコンは消耗品です。10年〜15年を目安に交換をするものだと考えて下さい」と伝えた。
40年変わらないものといえば夏休みだ。先日、私が主催する勉強会やJackグループの執行部のメンバーに「夏休みに関するアンケート」を実施した。その結果によると、5連休、6連休が合わせて50%、7連休以上が45%。中には9連休という会社もあった。
昨年より日数は増えたかに対しては「変わらない」が70%、「増えた」が25%だった。夏休みの最中の電話受付については転送し誰かが受電する、受電代行サービスを利用するもあったが、留守電にて対応が最も多かった回答だった。
年間休日を増やしている会社が多いゆえに長期休暇も長くなっている傾向があり、今後これが短くなることはないだろう。
「24時間働けますか?」の40年前とは何もかも違う世の中になっている。
「15の夜」を聞いて耳に残った尾崎の声。家に帰ってYouTubeで尾崎豊を検索した。若いまま、あのままの尾崎豊が映像で目にすることができるいい時代になった。
「自由になれた」ではなく「自由になれた気がした15の夜。」思い出すなー、あの頃。
でも戻りたくはないな、そんな感覚を抱きながら画面を見ていた。

最高経営責任者 蜘手 健介
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