(13)7月5日、予言とオカルト、地震予測(2025.7.7)
先日、「世界のオカモトさん」こと神戸の岡本慎一郎社長から、ありがたい(?)ダメ出しをいただいた。
「蜘手さんのコラムは堅すぎて面白くない。つまらない!」
「えっ、そうですか……。じゃあ、どんなのがいいんでしょう?」
「もっとくだけた内容にしないと。エロ話とか下ネタとかもぶっ込んで」とのこと。
ちなみに岡本さんは、現役のプロバンドのドラマーでもあり、これまで本当にバラエティに富んだ仕事・経験をされてきた方でとても魅力的で面白い人。今後ともお手柔らかにお願いします。
さて、SNSを中心に「7月5日に日本に大地震が来る」という噂が話題になっていた。元ネタや発信者についてはここでは割愛するが、トカラ列島では群発地震が確認されているものの、本州を含めた広域での大地震は結果的に発生しなかった。つまり杞憂に終わったわけだが、外国人観光客の中にはこの噂を信じて渡航を控えた人も多く、航空便のキャンセルや減便など、実害も出たという。終わってみれば滑稽な話ではあるがイワシの頭も信心から、である。
7月5日の予言は外れたが、私が子どもの頃は、オカルトなのか真実なのか分からないものが世の中にたくさんあった。たとえば、ノストラダムスの大予言もそのひとつだ。
「1999年7の月に、恐怖の大王が天から降ってくるだろう」――。
世界中を巻き込んで話題になったこの予言。今回の7月5日どころの騒ぎではなかった。だが、結局その時期に何かが起きたわけでもなく、ノストラダムスの名前はいつしか人々の記憶から消えていった。
ところで、日本が高度成長期にあった1980年代から90年代。思えばテレビが娯楽の王様だったその時代には、心霊やオカルト、不思議現象を扱う番組が数多く存在した。宜保愛子さんが心霊スポットを訪れたり、外国人の透視能力者が行方不明者を探したり――真面目なのかふざけているのか分からない、あの時代特有の熱量がテレビにはあった。
私が特に好きだったのは、「水曜スペシャル」で放送されていた「川口浩探検隊シリーズ」だ。
恐怖を煽る音楽、絶叫とパニック、そして予想外の展開。
「恐怖の人喰いトラ! スマトラ奥地密林に血に飢えた牙を追え!」「恐怖! ブラジル魔境に人喰いピラニア大軍団を追え! 逆襲死闘」など、赤い切り裂き文字で飾られたタイトル。豚を川に入れて、ピラニア軍団があっという間に肉を食いちぎるシーンを見て、「ピラニアに喰われて死ぬのは絶対イヤだ」と子ども心に本気で震えた。そして後日、学校帰りに立ち寄った観賞魚店で「ピラニアいますか?見たいです」と真顔で尋ねたこともあった。
のちに嘉門達夫が「ゆけ!ゆけ!川口浩」という歌でヤラセ疑惑をネタにし話題になったが、面白い時代だった。
閑話休題。
地震関連といえば、最近東京新聞が報じたスクープをご存知だろうか。
南海トラフ地震80%の計算モデル「間違いの可能性」 提唱者の島崎邦彦・東大名誉教授 学会での言及に会場騒然
地震学者であり、元・地震調査研究推進本部長を務めた東大名誉教授・島崎邦彦氏らが提唱した「南海トラフ巨大地震の30年以内の発生確率」に、重大な計算ミスの可能性があるという記事だ。
この「2030年までに80%の確率で起こる」という予測モデルは、2011年の東日本大震災をきっかけに2013年に提唱され、政府も正式に採用。それ以降、耐震関連の法改正や補助金の根拠として広く用いられてきた。その予算を年次で積み上げると、50兆円はゆうに超えるのではないかとさえ思う。
それにもかかわらず、今になってその計算根拠に誤りがあった可能性があるというのだから、驚きを禁じ得ない。結局「起きるかもしれないし、起きないかもしれない」という程度の話であり、「科学的根拠」としてはあまりにも曖昧だったのではないか。
「過剰設計だったとしても、備えがある分にはよかったのでは」とする意見もあるが、国家の方針が「当てずっぽう」に基づいていた可能性は、見逃してはならない。では、その責任は一体誰が取るのだろうか。
ところで、7月20日は参議院選挙である。注目すべきは「自民党が過半数を取れるかどうか」ではなく、「どのような惨敗の仕方をするかだ。。
そして、そうなればまた政局だ。この国内外に課題が山積するタイミングで、またか、ヤレヤレ、といったところ。どうなることやら。

最高経営責任者 蜘手 健介
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