(12)東北新幹線と白河市出張(2025.6.23)
2025年6月17日。東京は梅雨入り宣言が出ていたにもかかわらず、気温30度を超える真夏日だった。
この日、福島県白河市に本社を構える「あっとリフォーム」社の視察会が予定されており、私は東北新幹線で新白河駅へ向かうつもりで、11時ごろ東京駅に到着していた。ところが構内に、思いがけないアナウンスが響いた。
「東北新幹線は、車両点検のため上下線で運転を見合わせています。」
(故障か。すぐ復旧するだろう)と高をくくっていたが、事態は深刻だったようだ。
私は新幹線に乗車し上野駅で停車。その状態で待機することとなった。2時間が経過した14時ごろ、「復旧の見通しは19時ごろ」との続報が入った。
(こりゃ待ってられない)と上野駅周辺のレンタカー会社に連絡を取ってみたが、どこも話し中か、「乗り捨て可能な車両はありません」との返答ばかり。
たまたまホームに停車していた上越新幹線に飛び乗り、大宮駅まで移動。ようやく見つけたレンタカーを借り、2時間のドライブを経て白河市に到着したのは18時であった。食事会には間に合い、何とか合流することができた。
今回の視察会は、顔なじみの参加者が多かったため事情を汲んでもらえたが、状況次第では「前乗り」を検討すべきであると痛感した。
おそらくだが私が乗車した便以降は多くの人が新幹線に乗れず、東京駅のホームや待合室で、炎天下と混雑、焦燥感に包まれて足止めを余儀なくされたと思われる。それに比べれば、エアコンの効いた車内で待たされた私は、むしろ恵まれていたのかもしれない。
後日確認したところ、今回故障したのはE8系という新型車両で、東北・山形新幹線向けに6月10日に落成したばかりであった。老朽化ではなく、新型ゆえの技術的トラブルが原因のようだ。JR東日本は、原因が判明するまでE8系の単独運転をすべて中止すると発表している。
私はこれまで「国内移動であれば予定通りに動くのが当然」という感覚でいたが「常にプランB」を選択肢に入れておくクセを持っておこうと思った次第。
閑話休題。
今回訪れた白河市は、人口約6万人(2025年4月時点)、世帯数は約2万4千世帯。夏は比較的涼しく、冬の積雪も少ない内陸都市である。福島県は「浜通り」「中通り」「会津」の3地域に分類されることが多く、白河市はその中通りの最南部に位置し、栃木県との県境にも近い。
白河周辺には、私の好きな温泉地が点在している。甲子温泉の旅館大黒屋、二岐温泉の大丸あすなろ荘は「秘湯を守る会」の会員宿。さらに那須方面には日帰り入浴で人気の鹿の湯があり、南下すれば塩原温泉の下藤屋もある。いずれも個人的にお気に入りの場所である。
今回の視察会では、食事会の場であっとリフォームの喜岡社長と久しぶりに言葉を交わすことができた。引き締まった顔立ちと体型を見て「痩せられましたか?」と尋ねたところ、食事の管理や筋力トレーニング、そして朝4時起床での山歩き(トレッキング)を日課としているとのこと。そのストイックな習慣に、ただ感服するばかりであった。
トレーニングや食事制限は、自分に合った方法とリズムを確立できれば、確実に自分自身を変えることができる。喜岡社長の姿からは、「方法がフィットしている」という確信を感じ取ることができた。
「筋トレは自分を裏切らない」とはジム通いをしている人の金言。
コントロールできないことには執着せず、コントロールできる領域に集中するのか、それとも、思い通りにならない現実を受け入れながらも、なお挑み続ける姿勢こそが大切なのか。
「過去と他人は変えられないが、自分と未来は変えられる」
そんな思索を巡らせながら、翌日、グランディ那須白河での思い通りにならないゴルフのラウンドを終え、定刻通りに発車した新幹線の車内で無事に名古屋まで時間通りに辿り着けるよう祈りながら「自分のなかで当たり前になっている日常」を見つけてみようか、と思った次第。

最高経営責任者 蜘手 健介
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