(10)備蓄米のニュースを見て。社員へのメッセージ
先日、社員に宛てたメッセージを記載します。
Robinスタッフの皆さんへ
「私は米を買ったことがない」と更迭された農水大臣がいましたが、私自身も「米を買った記憶」はほとんどありません。学生時代は覚えていませんが、少なくとも社会人になって以降、自分で米を買ったことはない気がします。米は スーパーで購入する人もいますが、地方では親族や知人の農家の方から米を譲って頂く機会もありますし、最近ではふるさと納税や農家直販で購入されている方も多いのではないでしょうか。
この1年ほどメディアで「米が高い。買えない」という声が取り上げられています。しかし正直に言うと、私の周りでは「米が高い」とは聞きますが「ご飯のおかわりを我慢している」とか「お米を控えている」といった話はあまり聞きませんでした。「米が高い、なんとかしてほしい」という報道に違和感を覚えるくらい、現実感がなかったのです。
そんな私が衝撃を受けたのは、小泉進次郎氏が農水大臣に就任し、備蓄米が店頭に並んだときの報道でした。
「午前3時から並んだ」
「家に米がなかったので、久しぶりにご飯が食べられる」
「米の値上がりで家計が圧迫されている」
「たくさんご飯が食べられるのが嬉しい」と語る子どもの姿もありました。
なんだこれはと正直、私は驚きました。そして心が痛くなりました。これはスーパーで4000円の米と2000円の米を見比べて安い方を選ぶという話ではありません。その「2000円の米」を手に入れるために、夜中の1時、3時から並ぶ人々がいる。それは興味本位ではなく、明らかに“生活の切実さ”から来る行動です。 それを見て、胸が苦しくなりました。
そんなに苦しい思いをして生活している人が、これほど多くいるという現実。それが、私の胸に刺さった理由の一つです。
もうひとつ心に引っ掛かったのは「苦しい現状を、誰かが助けてくれる」という社会構造とそれに疑問を持たなくなりつつある日常に、です。
国の支援がありがたいものであることは間違いありませんし、受けることを否定する気はまったくありません。ただ「誰かが助けてくれるまで、ただ待ち続ける」ような受け身の姿勢が当たり前になってしまっているとしたら―それには、少し引っかかるものを感じたのです。 助け合いも大切ですが、自分の足で現状を変えようとする意志を、どこかに持ち続けていてほしい。私自身、そう自分に言い聞かせながら日々を生きてきました。
このことを、先日の役員会議で共有しました。
「備蓄米の報道を見て正直、モヤモヤしている。」と思いを吐露しました。そして社員全員に“5kgのお米”を支給することを提案しました。 備蓄米ではなく、普通の、普段食べているようなお米です。
もし必要なら、自宅で家族と食べてほしい。もし独り暮らしで「うちは炊かないから…」という人がいたら、離れて暮らす親御さんや大切な人、あるいはお世話になっているお客様に差し上げても構いません。
Robinは「幸せを運ぶ会社」でありたい。お客様に。そして社員と社員の家族に。その気持ちを持ち続けています。 そして「自分たちの生活は自分たちでなんとかする」という自助力を高めること。
「Robinはいつも社員とその家族のことを思っている」というメッセージを込めています。
もしかすると私の自己満足かもしれません。それでも、社会の苦しさや歪みに何も感じずにいるより、感じてささやかでも行動する方が自分の心に正直でいられる気がするのです。
備蓄米を購入するなと言っているわけではありません。また備蓄米を購入する人を蔑んだり、否定しているわけでもありません。
日頃、頑張っている社員の皆さんに役立てたら、そう思う次第です。いつもありがとうございます。
もし誰かの食卓が、このお米で少しでも温かくなるなら、それが一番嬉しいことです。
最後に、あの備蓄米のニュースを見て、皆さんはどう感じましたか? ぜひ、ご家族や仲間と少しだけ話してみてください。何を感じたのか、あなたの声を、私にもまた聞かせてほしいと思います。

最高経営責任者 蜘手 健介
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