(4)24時間戦う戦士たちの充電時間(2025.4.28)
私は、流行りのラーメン店に1時間並ぶくらいなら、コンビニのおにぎりで十分である。テーマパークも苦手で、そもそも混雑そのものが好きではない。
世間が「○○が話題だ」「○○が映える」と騒げば騒ぐほど、気持ちは不思議と反対方向に向かう。あいち万博にも行かなかったし、大阪万博にも、今のところ行く予定はない。世間を斜めに見る、少々ひねくれたタイプであることは、自覚している。
そんな私のゴールデンウィーク(GW)の過ごし方は、今年も変わらない。高山にこもり、社員や役員とゴルフを楽しむ予定である。
とはいえGWであるから、多少の混雑は避けられないだろう。しかし、観光地のような人混みや高速道路の渋滞とは無縁であり、心のストレスも限りなくゼロに近い。これ以上に贅沢なGWの過ごし方が他にあるだろうか。
さて、2025年のGWの人出はどうだったのか。
JTB総研が発表した「2025年ゴールデンウィーク(4月25日〜5月7日)の旅行動向」によれば、総旅行者数は2,345万人(前年比93.1%)、総旅行消費額は9,855億円(前年比96.1%)とのことである。
国内旅行は、旅行者数が2,290万人(前年比92.8%)、平均旅行費用は36,600円(前年比101.4%)、消費額は8,381億円(前年比94.0%)。
海外旅行については、旅行者数が55万人(前年比110.0%)、平均費用は268,000円(前年比99.6%)、消費額は1,474億円(前年比109.6%)と報告されている。
「2025年ゴールデンウィーク(4月25日〜5月7日)の旅行動向」(JTB総研)
【国内旅行】
旅行者数はやや減少傾向にある。物価高や家計事情に加え、混雑を避けて旅行時期をずらす動きが影響しているようだ。一方で、旅行単価は微増。行き先は居住地から離れた地域へと分散し、鉄道や航空機などを利用した遠距離旅行が増え、それに伴い旅行日数も伸びる傾向が見られる。
【海外旅行】
国際線の便数回復や一部高所得層の需要、各種キャンペーンが功を奏し、旅行者数は増加。円安や物価高の影響で費用水準は前年並みだが、韓国・台湾などの近場と欧米豪などの遠方とで旅行先が二極化する傾向にある。
旅行スタイルそのものにも変化が出てきている。JTBなど大手が得意とするパック旅行(団体型)は減少し、個人手配型の自由旅行が増加している。航空会社の利用者数が微増していることからも、自ら航空券や宿を予約して自由な日程で動く層が広がっていることがうかがえる。これは、ネット予約や旅行比較サイトの発達により、従来旅行会社に頼っていた層が自立し始めた結果といえる。
一方、私のまわりでは「GWはどこへ行っても混んでいる」との前提で、あえて休暇をずらしたり、近場で過ごしたり、混雑を避けた穴場に向かう人が増えている。連休を「静かに過ごす時間」「気の合う人と過ごす空間」として捉える価値観が、徐々に広がっているように感じる。
もちろん、「混んでいてもこの時期しか出かけられない」という人も多い。学校の予定、会社のカレンダー、家族との都合など、様々な制約の中でGWが唯一の選択肢である家庭も少なくない。混雑を承知の上で、大切な人との時間を優先する。その選択もまた、立派な“充電”である。
サミュエル・スマイルズは「休息なんて、あの世に行けば誰でもできるではないか」と述べている。
一方で、スヌーピー(チャールズ・M・シュルツ)はこう語った。「明日が素晴らしい日だといけないから、うんと休息するのさ。」
どちらの考え方も、それぞれの価値を持つ。だからこそ、GWの過ごし方も人それぞれでよい。静かに過ごすのもよし、にぎやかな場所でエネルギーをもらうのもよし。特に中小企業経営者にとっては、24時間走り続ける日常から一度足を止める大切な“再起動の時間”となる。
私は飛騨高山の澄んだ空気の中、芝生の上に立ち、ティーショットの構えをとる予定である。
皆さんにとって、このGWが「充実した充電期間」になったことを願っている。

最高経営責任者 蜘手 健介
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