2025年12月　政治と人　問われている日本の品格

師走になりました。高山と岐阜、名古屋を往来する私は早々とスタッドレスタイヤに履き替えましたが、今年の冬はどんな冬になるでしょうか。個人的には寒くて雪が降り積もる冬は嫌いではありません。ただ仕事的には寒くなく雪が少ない方がいいですね。皆様、いかがお過ごしですか。Robinの蜘手です。

先日、喫茶店で仕事をしていたら、すぐ近くの席から男性同士の会話が聞こえてきました。片方は日本人、もう片方は流暢な日本語を話す白人の青年。どうやら面接の場だったようです。

日本人の男性は映像関係の仕事をしているようで「この業界は不規則で慣れるのが大変。最初はアルバイトとして不定期で来てもらって、続けられたら一年後に正社員として採用する」と説明していました。外国人の青年は真剣な表情で「日本で映像の仕事をするのはずっと憧れでした。ぜひお願いします」と答えていました。

漏れ聞こえるところ給与面、待遇面は良くなくない、そんな印象でした。異国の地での仕事、日本語を覚えるのもさぞ苦労したのではないかな、と思うとなんとも健気でした。どうか夢を叶えてほしい。日本での挑戦が実りあるものであってほしい。私は第三者ながら胸があたたかくなりました。

その喫茶店を出て駐車場まで歩いていると、大きなスーツケースを両手で引きずりながら歩くアジア系の女性が前を歩いていました。秋晴れの少し汗ばむ陽気の中、ゴロゴロと重そうな荷物を運ぶ姿。「こちらの外国人は日本を旅行中なんだろうな」そう思いながら私は早歩きでその女性に追いつき、通り過ぎました。

直後、背後でガシャンという大きな音がしました。振り返ると、高齢の男性が自転車でその女性に出会い頭にぶつかったようでした。
私は振り返りその様子を目にしたのですが、その男性は倒れた女性に対し「この中国人が！どこ見て歩いとるんだ」と、一方的に怒鳴りつけ、続いて「日本に来るな！」と強く言ったのです。

私は驚きました。ぶつかったのはどのような理由か分かりませんが、そこまで言う必要があるか？高齢者に対し周囲の人がたしなめていましたが、女性は下を向いたままでした。

先の参議院選挙で「外国人問題」が焦点の１つになりました。外国人労働者、オーバーツーリズム、犯罪や事故などが目立ちますが、夢を持ち日本に来ている真面目な外国人も多く来日しています。

また先日の高市総理の国会での答弁に中国が過剰に反応している様子が連日報道されています。政治は政治として双方の立場、意見、主張があるのは分かります。しかしその思惑や感情が、街角の小さな人間同士の関係にまで影を落としているのであれば、あまりにも悲しいと思いました。

同時に、出会い頭でぶつかった相手に悔し紛れに大声で罵声を放つ年寄りにはなりたくないとも思いました。外国人が思い描いている理想の日本人になる必要はないし、駄目なものは駄目とはっきり言えばいいのですが、日本人の品格が問われているような気がします。自身を顧みて心したいと思います。

さて早いもので今年も残り１ヶ月となりました。そういえば今年１月１日に立てた目標って何だったっけ？と思い出すのも難しいくらい１年前をすっかり忘れている昨今ですが、Robinの現場は最盛期にかかってきました。社員には忙しい中でも事故や怪我などには十分気をつけて過ごしてほしい思いますが、お客様にご迷惑をおかけする局面も多々あるのではないかと思います。

社員一丸となって真摯に対応させて頂きますので、どうか温かい目でお見守りください。少し早いですが今年一年、ありがとうございました。良いお年をお迎えください。

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