CEO’s mail:19.05
2019年5月1日、新天皇が即位され元号が令和になりました。
「令和、令和と騒がしい。新しい時代になっても何にも変わらねえだろ」と思っていた私でも5月1日になると、“平成”というひびきがすでに古く、令和という新時代に何か新しいものを感じているから不思議なものです。
今回は新しい元号が何になるかと国民の関心も集まり、平成時代の天皇陛下への感謝と、新天皇陛下への即位に国民は祝福ムードが拡がりました。“平成最後の〇〇”や“祝・令和キャンペーン”など経済効果もあったでしょうし、過去になかった10連休というのも、国民にとって良い区切りになったと思います。
上皇(前の天皇陛下)が退位を表明した時は当初は様々な意見があったようですが、このような形で元号の変更ができたことは日本経済と国民にとって非常によかったのではないかと思います。
明るくて、良い時代の幕開け、そんな感じになりました。
“明るくて新しい時代の幕開け”は新時代になるのだから、当たり前と思う人もいるかもしれません。しかし、今から30年前の昭和から平成に時代が変わった時を少し覚えていますが、そりゃ暗いものでした。
私の記憶とネットでの情報を遡ると、昭和63年9月から昭和天皇の容態悪化が伝えられ、日本社会は“自粛モード”に突入しました。各地で祭りが中止され、創立記念日などの祝賀会や芸能人の結婚披露宴も避けられました。プロ野球では西武ライオンズが日本一になりましたが西武百貨店ではセールが行われず、年賀状には賀正や寿を使わないものが利用されました。崩御される前からこんな調子でしたから、行き過ぎた自粛ムードに疑問を投げかけるメディアもありました。東日本大震災の時の自粛ムードと比べても、昭和の終わりの暗さはその比ではなかったと思います。今回、退位をされた上皇は30年前のあの状況をよく覚えておられたのでしょう。
平成28年に発せられたビデオメッセージの中では次のように述べられていました。
「天皇が健康を損ない、深刻な状態に立ち至った場合、これまでにも見られたように、社会が停滞し、国民の暮らしにも様々な影響が及ぶことが懸念されます」
そのお気持ちとその決断は正しかったと証明されたと思います。
とはいえ、日本の天皇制についての議論はまだ続いています。日本の皇位継承や摂政に関する事項を中心に規律した日本の法律をまとめた皇室典範には、皇位継承資格は皇統に属する男系男子のみ継承順序は直径優先、長兄優先、近親優先とされており、現在1位が秋篠宮家文仁親王(53歳)、2位に悠仁親王(12歳)、3位に常陸宮親王(83歳:ひたちのみや)です。今回、退位した上皇は85歳でした。今上天皇は現在59歳だということを考えると、85歳は今から26年後。秋篠宮様が79歳、悠仁様が38歳になっており、事実上、その後の皇位継承者はいないということになります。
女性天皇は過去にあったようですが、女系天皇はこれまでもなかったようです。これからどのような議論になるかわかりません。過去の歴史と文化、伝統というものをどう捉えるかが議論されると思いますが、如何せん日本人はこの手の大事な話を避ける癖がありますから、どうなることやら。
閑話休題。4月30日まで、ネットやメディアでは平成時代の出来事や名勝負を特集していましたね。
プロ野球の野茂対清原、イチロー対松坂、また10.9の巨人対中日の一戦などをあげていましたが、私の平成の名勝負はなんといっても1995年10月9日東京ドームで行われた新日本プロレスとUWFインターナショナルの全面対抗戦のメインイベント、世紀の一戦、武藤敬司対高田延彦戦です。
その年、IWGP王者でありながら、真夏の祭典G1クライマックスで優勝するという史上初の快挙を成し遂げた新日本の武藤敬司。人気実力ともにトップだった高田延彦。あり得ないと考えられていた新日本とUWF系の対抗戦。1試合目から緊張感みなぎる大会でした。(とまあ、多くの人にとってみるとどうでもいい話ですが、笑)
株式会社ロビン 代表取締役 蜘手健介

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